報道の虐待関連事案についてのお詫びと今後の改善策について

令和6年5月14日、NHKを始め各報道機関から、当施設で虐待となる事案が発生しているのではないかとの報道がなされ、利用者の皆様やご家族、関係者の皆様に大きなご心配をおかけしていることについて、衷心からお詫び申し上げます。
大切な皆様をお預かりしている施設として、次葉のとおり時系列で状況を報告させていただきます。
当施設は昭和63年の開設依頼「人間愛」を根幹に「やさしさに包まれて暮らしたい」という人としての願いを叶えたいとの思いで、今日まで運営して参りましたが、今回の事案で皆様の信頼に大きな陰りを落としたものとして深く反省しております。
一方今回の件では、日々実意を持ち利用者の皆様への介護にあたっている職員に対しても疑義の目が向けられ、これも不徳のいたすところですが皆様のお力添えをいただければ幸いです。

○飲酒によるネグレクトについて
2023年10月17日 朝、日勤者が冷蔵庫内に飲みかけの缶酎ハイが入っているのを見つける(夜勤者2名は既に退勤)
10月19日 出勤してきた当該夜勤者2名と面談、二人は夜勤業務中の飲酒を認めた。
各自の飲酒量
夜勤者A 350㎖ 2本 500㎖ 1本
夜勤者B 350㎖ 3本
10月20日 飲酒について函館市に報告、相談。
・夜勤者は、酒気帯びでおむつ交換、巡回、体位変換を行った。ざつなやり方だった。
・ある入居者様、おむつを外し破いて漏便があったが、便漏れとしか報告しなかった。
函館市より調査が入り、ネグレクト(必要な介護を怠ること)との指摘を受ける。

○入居者様、原因不明の皮下出血(アザ)について
2024年3月4日 入浴にてA様の右脇、胸にかけての皮下出血(アザ)を発見
※前回入浴時(3月1日)にはアザはなかったので、3月1日入浴後から4日までの動きでアザの原因となる出来事はないか検討するも、どのような事でアザができたのか特定することができず。
3月5日、嘱託医に受診。医療的な異常はないとの診断。
アザの原因が何らかの虐待である事も考え、入居者様にアザについて聞く。
この日は、入居者様男性職員に対し介護拒否のような仕草あり。どうしたのか質問、失語症のため発語は「トイレ」だけだったが、職員顔写真が貼り出してある壁の前で「この中にイヤな人いますが」と訪ねると男性職員を指さす。翌日も確認のため同じ質問をするが、その時はまた別の男性職員を指さした。アザの原因と関係があって『指さし』したのかは不確実だが、他に参考とできる情報がないので入居者様の意思表示として調査を進める。
『原因の分からない皮下出血(アザ)=虐待の可能性』として函館市に電話にて報告、相談。
3月13日 函館市からの指示で入居者様総合病院で受診。虐待の事実は確認できないとの診断。同日、中央警察にも行く。
3月15日 函館市からの指示で、指を指された介護士、中央警察で聴取受ける。虐待があったとの事実は確認できないとの結果。
病院と警察は、函館市に直接報告。

現在もアザの原因を特定することはできていませんが、骨に影響を与えずアザができるように叩くことは困難です。従ってアザは、故意に危害を加えてできたものではなく何らかの介助時に皮膚に負担がかかりできたものと考えています。

〇 今後の対応
虐待防止委員会の活性化(第三者も)
マニュアルに沿った正しい介護の徹底
不適切ケアのセルフチェック
管理者・職員教育 研修
見守りカメラの導入

今後、監督官庁のご指導の下真相究明に努め、日々の改善を重ねる中で信頼回復に努め、「ここで暮らしたい」「潮寿荘に預けて良かった」と誇りを持って言っていただけるサービスを提供していくため役職員一丸となって、真摯に利用者の皆様に向き合い、より安心した良い暮らしの場所、働く場所を提供し続ける決意で取り組んでまいります。